2014/05/24

簗谷山 7

下りてきて靴履き替えたり帰る準備してたら、朝の福井の青年が下りてきて。彼は小鹿の涙からクマガイソウを求めて元来た道を戻っていったんだけど、何とか見つけたという。それは登山口から10分くらいだとか。まだ1時過ぎだし早いから登って見てくることにして、もう一度靴を替えてカメラと水分だけもって登っていった。
本当に10分ほど歩くとあった!
朝ここの前通ったんだけど、気付かなかったんだよね。朝はひたすら前だけを見ながら進んで、尾根に上がった時に休んで下を見てた。すると三重からの女性単独の方がしきりに写真撮ってたんだよね。おかしいなって思ったんだけど、彼女が追い抜く時に話もしなかったんだよね。でも、まさしくそこだった。

執念で見れたクマガイソウ。


こんな風に群生してるのに、気付かないなんて…。

クマガイソウは環境省の絶滅危惧Ⅱ類にされてるくらい、貴重なラン科の花なんだよね。
平家物語の熊谷次郎直実が背負った母衣(ほろ)が、袋状の唇弁に似ているのが名前の由来。山野草ブームにつれ、次々と自生地からは絶滅しているそうで。だから当然初めて見たし、この先もここに行かないと見れない。とは言え、自然界は人間の都合に合わせてくれないから、タイミングも必要。実はその前の週には綺麗に咲いてたようんだけど、そのメインの群生地は鹿に食べられたのか跡形もなかったから。6ヶ所くらい群生地があるらしいけど、ここだけだったからね。
数年前、心無い業者が夜中に掘っていったとか、鹿害だとか言われてるけど、全く目にすることが出来ない年があって、それが去年あたりから咲いているという話が聞こえるようになってきたんだよね。
だから正直、こうやって公開していいのかどうか悩むところなんだけど、有名な場所だからいいかなってアップすることにした。山野草ブームとかがあったからなんだろうけど、野に咲く花って、そこにあるから美しいと思うんだよね。
それをお金のために絶滅の危機に直面させるのは許せないな。

僕としては、静かに見守って、来年も再来年も見に来ようと思ったわ。


葉っぱが汚れてたりするけど、それも自然の姿。
これが一番のお気に入り。


ね、見てるだけで和むヤンね。
珍しいだけで、美しい花とは言えないけど、何とも言えない味わいがあるって思ったわ。
さて、皆さんはどう感じられたかな?

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