ちょっと修正。
降りていったのは獅子岳から。
かなり急な道となり、梯子クサリ場があります。
降りたところがザラ峠。
ここを見てみたかったんだよね。
というのは、
佐々成政の『さらさら越』と言われる歴史上の場所になります。
さらさら越とは…、
ザラ峠は、越中(富山)の藩主佐々成政がこの峠を冬に越えたと言われる峠です。
成政は信長の重要な家臣であったのですが、本能寺の変の後の世継問題で福井の柴田勝家ともども秀吉に反目したということになります。一時は家康を後ろ盾にして争っていたのですが、秀吉と家康が和議を結びいよいよ窮地に陥ります。その家康をもう一度再挙させる説得をしようとしたのがこの無謀な行軍となるのです。
越前(福井)は柴田勝家なのですが、その先の北陸道は秀吉側、西隣の金沢は前田氏、北隣の新潟は上杉と敵に挟まれている状態で、富山を東進するしかない。この峠を越えた長野は家康の配下、長野から浜松へ向かうしか術がなかったということで、12月の厳冬期にここを越えました。
一番近いと思われるルートが常願寺川→立山温泉→ザラ峠→中ノ谷→刈安峠→黒部川の平→針ノ木谷→針ノ木峠→籠川谷というらしく、名前を見ただけでも夏でも厳しいと思われます。
結局は家康を説得出来ず、また来たルートを戻ったようですが、無事帰りつけて翌年には秀吉の配下になっています。
という歴史上に名の残るところだったから。
厳冬期の12月というと、雪は降ったばかりで締まってないから雪崩は少ないかもしれないけど、埋もれて歩けたもんじゃない。案内人はいただろうけど、かなり危険だよ。夏の今でもその前後は谷道だもんね。